【DTM】左右はパンニング、では奥行きはどうするの?

【DTM】左右はパンニング、では奥行きはどうするの?

音を左右にずらすのはフェーダーについているパンを使って、カンタンに変えることができます。

では、奥行きはどうしたらいいのでしょうか。パンのように”奥行き用のスイッチ”みたいなものがあるのでしょうか?

残念ながらDAWに”奥行き用スイッチ”はありません。奥行きはエフェクトを使ってやります。といっても奥行きをつけるエフェクトがあるわけではなく、EQとコンプレッサー、リバーブを使って奥行きを出していきます。


スポンサーリンク

奥行きの出し方

下の音源はピアノと歌がなっているだけです。今回はコレを使って奥行きを表現していきます。最終的に歌が前、ピアノが後ろに聞こえるようにします。


リバーブ

まずはリバーブをかけます。といっても、直接リバーブをかけるわけではありません。1つのリバーブにセンド&リターンで両方の音を送ります。センド&リターンのやり方は下の記事をどうぞ。

関連記事 インサートとセンド&リターンの違い

リバーブの設定はお好みでかまわないのですが、広めのコンサートホールなどがやりやすいです。

次に、前に出す音(ここでは歌)はリバーブに送る量を少なめ、後ろにする音(ここではピアノ)はリバーブに送る量を多めにします。

あと、音量も調整します。後ろにするものは少し音量を下げます。

ということで、ここまでやった音源を下に用意しました。聴きくらべてみてください。

もう奥行きがでましたね^^;

まだ音の前後があやふやなので、さらにエフェクトを使って前後をはっきりとさせていきます。

コンプレッサー

次はコンプレッサーを使います。使い方は下の記事をどうぞ。

関連記事 コンプレッサーを使ってみたけど、、使い方がわからない!!

後ろにする音(ピアノ)はコンプレッサーで強弱を抑え、のっぺりとした感じにします。逆に前に出す音(歌)はアタック音(音の立ち上がり部分)を強調させて、はっきりとした音にします。

後ろにする音のコンプレッサーのセッティングは下の画像のようにアタックタイム最速、レシオは4:1ぐらい、リリースタイムは短めにします。

このコンプレッサーはアタック音を抑えるだけなので、ゲインリダクションは最大で3dBぐらいあれば充分です。

前に出す音のコンプレッサーは下の画像のようにアタックタイム遅め、レシオは8:1ぐらい、リリースタイムは短めにします。

このコンプレッサーはアタック音を目立たせるものなので、音がなっても一瞬だけゲインリダクションがあるぐらいで大丈夫です。

ということで、下にここまでやった音源を用意しました。聴きくらべてみてください。

・コンプレッサーまでやったもの

違いがまだ分かりづらいかもしれません。なので、さらにエフェクトを使って前後をはっきりとさせます。

マルチバンドコンプレッサー

次はマルチバンドコンプレッサーです(代わりにダイナミックEQでも大丈夫です)。

マルチバンドコンプレッサーとは、周波数ごとにコンプレッサーがかけられるエフェクトです。詳しい使い方は下の記事をどうぞ。

関連記事 【DTM】ミックスで役立つエフェクトテクニック〜マルチバンドコンプレッサー〜

これを使って後ろにする音(ピアノ)の1kHz辺りにコンプレッサーをかけます。1kHz辺りを抑えることで後ろに下がったように聞こえます。

上の画像のように800〜2kHzぐらいを狙えるバンドだけ残し、後のバンドはスレッショルドを0にしておきます。残したバンドは周波数帯を800〜2kHzぐらいにし、アタックタイムを最速、リリースタイムを少し長めにします。ゲインリダクションが常にあるぐらいがいいです。

ということで、下にここまでやった音源を用意しました。聴きくらべてみてください。

・マルチバンドコンプレッサーまでやったもの

まだ分かりづらいですね。さらにエフェクトを使います。

EQ

次はEQを使います。使い方は下の記事をどうぞ。

関連記事 【DTM】DAWでのEQ(イコライザー)の使い方とコツ

まず、後ろにする音(ピアノ)は下の画像のようにローパスフィルターをかけて、高い周波数を少しカットします。Q(ポール数)を6dB/octにして、「少し奥まったか、な、?」ぐらいカットします。やり過ぎるとこもって聞こえるので気をつけて下さい。

次に、前に出す音(歌)は下の画像のように1kHz辺りをブーストします。1kHz辺りをブーストすると前に出てくるように聞こえます。

今回のように歌の場合は8kHzを上げるとボーカルの息づかいが聞こえてきて、目の前で歌っているような感じになります。

これで奥行き完了です!下にここまでやった音源を用意しました。聴きくらべてみてください。

これで前後がハッキリとしたのではないでしょうか。

空間系エフェクト

もしボーカルにリバーブ感をつけたいときは、リバーブに多く送るのではなくボーカル用に別のリバーブなどを用意します。詳しくは下の記事をどうぞ。

関連記事 【DTM】ボーカルのミキシングテクニック〜歌の存在感をもっと引き出す方法〜

下にボーカルをリバーブに多く送ったものと、上の記事を試したものを用意しました。聴きくらべてみてください。

・ボーカルをリバーブに多く送ったもの

・ボーカルに別の空間系エフェクトをかけたもの

全然違いますね。

ボーカルをリバーブに多く送ったものは、歌が後ろに下がった感じがするのではないでしょうか。

全体で使っているリバーブは曲の雰囲気を出すためだったり、曲全体の一体感を出すためのものです。そこに多くの音を送ると、周りの音ととけ込んで奥行き感が弱くなります。

前に出したい音にリバーブ感をつけたいときは「それ用に別のリバーブなどを用意をする」です。注意してくださいね^^

さいごに

もしコンプの設定が難しいときは、コンプを外してください。

今回紹介したやり方はなるべく奥行きが出るようにしたものなので、コンプを使わなくてもある程度の奥行きは出ると思います。

また、下の記事ではもっとカンタンなやり方を紹介していますので、よかったら試してみてください。

関連記事 【DTM】カンタンに奥行きを出すミキシングテクニック〜初級編〜

スポンサーリンク

コメントをどうぞ

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。