【DTM】音圧を上げるためのミキシングテクニック〜ベースとバスドラムの住み分け編〜

【DTM】音圧を上げるためのミキシングテクニック〜ベースとバスドラムの住み分け編〜

バスドラムとベースはどちらも曲を低音から支える重要な楽器です。両方とも低音楽器というだけあって、含まれている周波数が近いです。しっかりミックスしないとマスタリングで、どちらかが聞こえづらくなったりします。

音圧を求める方はとくにここのミックスが重要です。ベースとバスドラムの住み分けがうまくできていないと、音圧がうまく上げられなくなります。

今回は音圧を上げることを考えたミックスです。「自然なベースやドラムの音にしたい」などの素材をより生かすミックスではないので注意してください。

ということでさっそくミキシングテクニックを紹介していくのですが、初級編から上級編まで3つのミキシングテクニックをご用意しました。


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初級編

初級編はミックスを始めたばかりの初心者の方向けです。ミックスはバスドラムの上にベースがよりかかるようなイメージで仕上げていきます。

ベースはライン録りの音を使います。マイクで録音したものより、ライン録りの音の方がミックスしやすいです。打ち込みも同じです。

もし、ベースのピッチやタイミングを補正する場合は先に済ませておきます。

それではベースの音作りから始めましょう。

ベースの音作り

コンプレッサー

まずはコンプレッサーをかけます。使い方は下の記事をどうぞ。

関連記事 コンプレッサーを使ってみたけど、、使い方がわからない!!

コンプレッサーは常にゲインリダクションがあるぐらいで、最大でも5dBぐらいにしておくとちょうどいいです。アタックタイムを少しゆるめにすることで、アタック音を残すことができます。リリースタイムは少し長めに設定します。もし、アタック音があまりにもつぶれるようなら短めに設定してください。

ベースの音量を一定にしておくと曲に安定感がでます。うまく音量がそろわないときは下の記事を参考にしてください。

関連記事 【DTM】音量差の激しいものにコンプレッサーをキレイにかける方法

EQ

次にEQを使い音質をととのえていきます。使い方は下の記事をどうぞ。

関連記事 【DTM】DAWでのEQ(イコライザー)の使い方とコツ

まずはバスドラムとのからみを考えて、70Hz辺りをバッサリカットします。ココはベースにとっても大事な音域なので、ペラペラな音になるようなら周波数を下げてください。

高い周波数は好みなので「こうしろ!」というのは無いですが、いくつか参考例として上げておきます。

迫力あるベースにしたいときは150Hz辺りを持ち上げます。ハイポジションまで使うようなフレーズなら500Hz辺りを上げるとフレーズがハッキリします。また、ベースの余韻が伸びたような感じも出ます。

弦がビリリッと揺れるような音が3〜5kHz辺りにあります。ここを上げるとそこが聞こえてきて、ちょっとカッコイイ感じのベースになります。

もしバンドサウンドというわけでなければハイをガッツリとカットして、曲を支えるだけにしてもらうのもありです。

コレでベースは完了です。次にバスドラムの音作りです。

バスドラムの音作り

コンプレッサー

まずはコンプレッサーでバスドラムをタイトな(余韻が少ない)音にします。コレはグルーブを出すという狙いもありますが、ベースとのかぶりを意識したものです。

コンプレッサーはアタックタイムを10ms前後、レシオを高くすると分厚い音になります。リリースタイムを少し長めにしバスドラムの余韻をおさえます。ただ、リリースタイムが長すぎるとフレーズよってはアタック音をつぶしてしまうので、ココはあなたの曲に合わせて調整してください。

EQ

次にEQで音質をととのえます。

まず、キックに迫力を出したときは62Hzをブーストします。次に150Hz辺りは美味しい低音域なんですが、それはベースにとっても同じです。ベースとのかぶりを考えて少しカットします。次に2kHz辺りを上げるとアタック感が増します。

高音域は他の楽器ともかぶるので、相談しならが決めるといいです。

以上でそれぞれの音作りは終わりです。次はベースとバスドラムを一緒に聞いてミックスします。

ベースとバスドラム

ベースとバスドラムを一緒に聞いてみてどうでしょうか。低音のかぶりはないですか?

もしかぶるようならバスドラムの150Hz辺り、ベースのローカットを調整してみてください。あと、それぞれの音量のバランスも大切です。最後に全体でも聞いてチェックしてください。

ここまでやると下のような音になります。

・なにもしていないもの。

・初級編をやったもの

ここまでのをくらべても低音のかぶりが取れたかどうか分かりづらいかもです^^;

コレで初級編は終わりです。次は中級編です。

中級編

中級編はミックスをある程度こなして、基礎はもう身についているよ!という方向けです。

ここではコンプレッサーのサイドチェインを使い、積極的にかぶりを無くしていきます。また、ベースとドラムの音作りは初級編と同じです。サイドチェーンのやり方は下の記事をどうぞ。

関連記事 サイドチェーン(サイドチェイン)ってなに?

サイドチェイン

まず、ベースにサイドチェーン機能つきのコンプレッサーを入れ、ドラムの音をそのコンプレッサーに送ります。

次にこのコンプレッサーを設定します。

アタックタイムは最速、レシオは最高、リリースタイムは曲の速さで変えます。遅い曲なら32分音符より長め、速い曲なら32分音符くらいがちょうどいいです。コンプレッサーのかかりはスレッショルドで調整します。

コレで完了です。できましたでしょうか?

中級編のポイントはスレッショルドです。コンプレッサーがかかったときにベースの音が少し残るくらいにします。完全に音を消さないようにしましょう。

中級編と初級編をやった音源をのせておきます。

・初級編

・中級編

この時点で低音のかぶりが取れてきたのが分かると思います。ただ、まだ違いが分かりづらいです^^;

次は上級編です。上級編は中級編での欠点をカバーしたものです。

上級編

上級編はミックスをものスゴくこなし、エフェクトも各種そろっていて、このブログ見なくてもいいんじゃないの?ぐらいの方向けです。

中級編ではサイドチェインを使い無理やり音のかぶりを無くしました。このやり方だとどうしてもベースのアタックがつぶれてしまいます。

上級編ではそこをカバーするために、サイドチェイン機能付きダイナミックEQを使います。

ダイナミックEQ

僕が使うのはbrainworxの”bx_dynEQ”というダイナミックEQです。

このエフェクトは特定の周波数にだけコンプレッサーやEQがかけられるという優れものです。さっそく使っていきましょう。

まずは中級編で使ったサイドチェインコンプレッサーをこのダイナミックEQに変えます。変えたらサイドチェイン接続も忘れず設定します。

次にbx_dynEQの設定です。

  • 1のスイッチを押し、ダイナミックEQモードにします。
  • 2は”ext”にし、サイドチェインを有効にします。
  • 3を”20Hz”にします。
  • 4を”flat”にします。
  • 5は”Cut”にします。
  • 6と7でカットする周波数を決めます。ベースの音によっても変わりますが、”90Hz”辺りを”Peak 3”ぐらいがちょうどいいです。
  • 8は最速にします。
  • 9には中級編で設定したリリースタイムを入れます。
  • 10と11と12でカットする音量をどのくらいにするかを決めます。ここもベースの音によって変わるのではっきりとは言えないです。ベースの音が弱くなりすぎない程度がいいです。

以上で上級編は終わりです。上級編のポイントはいかにベースの音を変えないで、バスドラムとのかぶりを抑えられるかです。

下に中級編と上級編の音源を用意しました。聞きくらべてみてください。

・中級編

・上級編

はっきりと低音のかぶりが取れたのが分かったと思います。ここまで取れれば音圧をガッツリと上げられます。

下の音源は上級編で音圧を上げたものです。

・音圧を上げたもの

音圧を上げるとベースとバスドラムの低音がまざり、削った低音も気にならなくなります。音圧も下の画像のようにてっぺんまでガッツリ上がるようになります。(オレンジ色の線)

さいごに

音圧を上げるには「音圧を上げるためのミックス」が必要です。今回のようにマスタリングのときにどうなるかを考えてミックスをしていけば、マスタリングでカンタンに音圧が上がるようになるはずです。

音圧をもっと上げたいという方は下の記事もあわせてどうぞ。

関連 【DTM】てっとり早く音圧を上げるやり方

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